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「なんとなく」を卒業! 成果に直結する「具体的で無理のない」サイト運用術(第2回)

ヤマダ
記事 ビジネスを加速させる「戦うホームページ」の育て方

こんにちは、ウェブコムアカデミーのヤマダです。

前回は、ホームページを「名刺代わり」という動かない石像のような状態から脱却させ、「24時間365日働く優秀な営業マン」として捉え直す大切さをお伝えしました。

「よし、今日からうちのホームページも営業マンとして教育していくぞ!」と意気込んでくださった方も多いはず。しかし、ここで一つ大きな壁が立ちはだかります。「具体的に、彼(ホームページ)に何をさせればいいのか?」という問題です。

優秀な営業マンを雇っても、社長が「まあ、適当にいい感じに売ってきてよ」とだけ言って放置しては、彼も困ってしまいますよね。実は、ホームページが「戦う営業マン」になれるかどうかは、この「目標設定(ゴール定義)」にかかっています。

今回は、第1回で予告した通り、この目標設定について、より具体的で、かつ中小企業の皆様にとって「無理のない」立て方をご紹介します。

なぜ「なんとなく」の目標は失敗するのか?

「ホームページの目標は何ですか?」と聞かれて、一番多い答えは「売上アップ」や「認知度向上」です。もちろん、最終的な着地点としては正解です。しかし、運用の現場において、これらの言葉は少し「重すぎ」であり、かつ「広すぎ」ます。

「売上アップ」という言葉の罠

例えば、あなたが新人の営業マンに「とにかく売上を上げてこい」とだけ命じたとしましょう。彼は、既存顧客を回ればいいのか、新規の飛び込み営業をすべきなのか、あるいはクレーム対応をして信頼を回復すべきなのか、判断に迷い、結局どれも中途半端になってしまうでしょう。

ホームページも同じです。「売上」という大きなゴールだけを見ていると、何を更新すればいいのか、どこを改善すればいいのかが分からなくなり、結局「今日も何も更新できなかった……」という罪悪感だけが残ってしまいます。

「無駄のない」目標とは、役割を絞ること

ホームページ運用における「無駄」とは、「今の自社に必要のない機能やコンテンツにリソースを割いてしまうこと」です。背伸びをして高機能なネットショップ機能をつける前に、まずは「電話一本もらうこと」に集中する。それが、無理のない、最短ルートの目標設定です。

あなたの「営業マン」に与える3つの配属先

ホームページに持たせるべきミッションは、大きく分けて3つの方向に分類できます。これらを混同せず、「まずはどこに注力するか」を決めることが、運用の成功率を劇的に高めます。

① 新規獲得型(攻めの営業マン)

新規のお客様からの「お問い合わせ」や「資料請求」を増やすことが目的です。
常に新しい顧客を探している、BtoBの製造業やサービス業、士業などに向いています。お問い合わせフォームの送信数、資料ダウンロード数、電話ボタンのクリック数などを重視します。

② 人材採用型(人事担当の営業マン)

会社のブランドイメージを高め、「採用」のエントリーを増やすことが目的です。
慢性的な人手不足に悩んでいる、自社の社風を理解した人を採用したい企業に向いています。採用ページの閲覧数、インタビュー記事の読了率、エントリーフォームへの到達数などを重視します。

③ 顧客サポート型(守りの営業マン)

既存のお客様への「サポート」の手間を減らし、満足度を高めることが目的です。
定型的な問い合わせ電話が多く、業務が圧迫されている企業に向いています。「よくある質問(FAQ)」ページの閲覧数、マニュアル動画の再生回数などを重視します。

ヤマダの独り言
「全部やりたい!」という気持ち、痛いほど分かります。でも、まずはどれか一つ、「今、一番困っていること」を解決する役割を、営業マン(ホームページ)に与えてあげてください。

【実践ワーク】自社専用「営業マン・ミッション・シート」を作ろう

それでは、ここからが本番です。ペンと紙(あるいはメモアプリ)を用意して、以下の4つのステップを埋めてみてください。

Step 1 ビジネスの「ボトルネック」を特定する

今、あなたのビジネスで最も「もったいない」と感じる瞬間はどこですか?

  • (例)素晴らしい技術があるのに、新規の引き合いが紹介頼みになっている。
  • (例)求人広告を出しても、面接に来る人が自社の社風と全く合わない。
  • (例)簡単な操作方法の電話対応だけで、一日の半分が終わってしまう。

Step 2 営業マンの「配属先」を一つ選ぶ

Step 1で挙げた悩みを解決するために、先ほどの3つの役割(新規獲得・採用・サポート)から、最も優先すべきものを一つだけ選んでください。

Step 3 1ヶ月後の「小さな成功」を数値にする

ここで大切なのは、「頑張れば届きそうな数字」にすることです。

  • (×)お問い合わせを月100件増やす(いきなりは無理があります)
  • (○)お問い合わせフォームへのアクセスを、今の月5件から10件にする
  • (○)採用ページにある「代表挨拶」が、月に20回は読まれるようにする

Step 4 最初のアクションを決める

その数字を達成するために、彼(ホームページ)にまず何を教えますか

  • (例)お問い合わせボタンを、もっと目立つ色に変える。
  • (例)一番よく聞かれる質問への回答を、トップページに1行載せる。

「無理のない」運用のためのマインドセット

目標が決まっても、「毎日更新しなきゃ」「専門的な分析をしなきゃ」と自分を追い込む必要はありません。

ホームページは「未完成」でいい

第1回でお伝えした通り、ホームページは完成した時がスタートラインです。最初から100点満点の目標設定なんてできません。まずは「30点」の目標でいいので、動き出すことが重要です。

営業マンを「放置」しない仕組み作り

営業マンを雇った時、週に一度は「最近どう?」と声をかけますよね。ホームページも同じです。
「先週はお問い合わせページ、何人見てくれたかな?」「先月入れた新商品の情報、反応あったかな?」

そんな風に、週に1回、15分だけでいいので、ホームページの数字を確認する「面談の時間」をカレンダーに入れてしまいましょう。

結論 : 目標は、あなたの会社の「道しるべ」になる

「具体的で無理のない目標」を立てることは、単なる数字遊びではありません。それは、社長であるあなたや担当者様が、「今、わが社にとって何が一番大切なのか」を再確認するプロセスでもあります。

目標が明確になれば、自ずと「どんな情報を載せるべきか」も見えてきます。
「新規獲得」が目的なら、あなたの会社の強みを裏付ける「実績」が必要です。「採用」が目的なら、職場の雰囲気が伝わる「スタッフの笑顔」の写真が必要です。

「なんとなく」の運用を卒業し、目的を持った「戦うホームページ」への第一歩を、今日ここから踏み出しましょう。

  • 「売上アップ」の前に、具体的な役割(新規・採用・サポート)を決める。
  • 一度に全部狙わず、まずは「一番の悩み」に絞る。
  • 1ヶ月後の目標は、背伸びせず「小さな一歩」に設定する。
ヤマダ
第3回は、「誰に、何を、どう伝える? ターゲットの心に刺さる『営業トーク(コンテンツ)』の作り方」をお届けします。 お客様の心を動かすのは、小難しいスペック紹介ではなく、共感を生む「言葉」です。次回もお楽しみに!

編集者 ヤマダ

株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ 所属 / ウェブコムアカデミー 企画執筆

以前は「IT用語を聞くだけで頭が痛くなる」タイプでしたが、実務を通じてITの便利さに開眼。その経験から、同じようにITに苦手意識を持つ中小企業のビジネスパーソンへ、「超わかりやすい」情報を届けることをモットーに、記事作成に取り組んでいます。
特に、「安心安全なデジタルセキュリティ」や「AI活用」、「ITトレンド」に関する分野を注力して執筆しています。
記事を読んで「わかった!」「明日から使ってみよう」と感じていただけたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします!