「今の時代、会社のホームページくらいはないと信用に関わるから……」
そんな理由でホームページを作り、公開した瞬間にホッと安心してしまっていませんか?あるいは、数年前に作ったきり、「お知らせ」の最終更新日が2年前の日付で止まったまま……なんてことはないでしょうか。
もし心当たりがあっても、落ち込む必要はありません。実は、多くの中小企業の担当者様が同じような状況に陥っています。しかし、そこには非常に大きな「もったいない(機会損失)」が隠れているのも事実です。
本連載では、難しい専門用語は使わずに、「ビジネスで成果を出すためのホームページ活用術」をステップ・バイ・ステップで解説していきます。
記念すべき第1回は、技術的な話の前に最も大切な「ホームページに対する正しい心構え」についてお話しします。
目次INDEX
多くの企業が陥る「名刺代わりのホームページ」の罠
多くの中小企業にとって、ホームページ制作のきっかけは「名刺代わり」です。
- 会社概要
- 事業内容
- 所在地
- 電話番号
これらが載っていれば、取引先が検索した時に「ちゃんとした会社だ」と分かってもらえる。もちろん、その考え方は間違いではありませんし、信用のために重要なことです。
しかし、「名刺代わり」で作ったホームページには、一つ大きな落とし穴があります。それは、「公開したその日が完成であり、そこで目的が達成されてしまう」ということです。その結果、その後は見向きもされず、放置されてしまいます。
「倉庫に眠るパンフレット」になっていませんか?
ここで少し想像してみてください。
あなたは高額な費用をかけて、自社の素晴らしい商品を紹介するパンフレットを作りました。しかし、それを誰にも配らず、オフィスの倉庫に山積みにしたままにしていたらどうでしょう?

「もったいない! 」「意味がない! 」と思いますよね。
更新されない「名刺代わりのホームページ」は、まさにこの「倉庫に眠るパンフレット」と同じ状態なのです。インターネットという広大な世界に存在はしていても、誰の目にも留まらず、ビジネスに何の貢献もしないまま、ただサーバー維持費だけがかかっていく……。
これではあまりに勿体ありません。
ホームページを「24時間365日働く優秀な営業マン」として育てる
では、ホームページをどう捉え直せば、ビジネスに役立つ存在になるのでしょうか?
おすすめしたいのは、ホームページを「24時間365日、文句も言わずに働き続ける優秀な営業マン」だと考えることです。
営業マン(ホームページ)は、あなたが寝ている間も、土日の休みの日も、世界中のお客様に対して自社の魅力をプレゼンしてくれます。「よくある質問」に答え、資料請求を受け付け、時には商品を直接販売してくれます。
あなたなら、営業マンを放置しますか?
もし、あなたが営業マンを一人雇ったらどうしますか?
「あとは適当にやっておいて」と放置はしないはずです。
- 「今月はこの商品を売り込もう」
- 「最近はお客様からこんな質問が多いから、答えを用意しておこう」
- 「身だしなみ(デザイン)は古くなっていないか?」
このように常に気にかけ、教育し、サポートするのではないでしょうか。ホームページも全く同じです。
このほか、営業マンとホームページには様々な違いが存在します。

常に最新の情報を持たせ、お客様が知りたいことに答えられるように育てていく。そうして初めて、ホームページはあなたの会社の最強の味方として機能し始めるのです。
「運用」して初めて価値が生まれる
ホームページ制作は、よく家づくりに例えられます。しかし、決定的に違う点があります。
家は完成した時が一番新しく綺麗ですが、ホームページは完成した時が「スタートライン」だということです。
公開直後のホームページは、まだ生まれたばかりの赤ちゃんのようなもの。そこから、日々の「運用」を通して育てていく必要があります。
- 更新: 新しい情報を発信し、会社が「動いている」ことを伝える。
- 改善: 「お問い合わせボタンが見つけにくいかな?」「この文章は分かりにくいかな?」と、お客様の反応を見ながら修正する。
この「運用」のプロセスこそが、ホームページに命を吹き込みます。
逆に言えば、「運用(更新・改善)」のないホームページは、時間の経過とともに価値が下がっていく一方なのです。
まずは「何のためにホームページがあるのか」を再定義しよう
「運用が大事なのはわかったけれど、具体的に何をすればいいの?」
そう思った方が、まず最初にやるべきこと。それはHTMLの勉強でも、ブログの執筆でもありません。
「自社のホームページは、何のために存在するのか?」
この目的(ゴール)を再定義することです。
- 新規のお客様からの「お問い合わせ」を増やしたいのか?
- 会社のブランドイメージを高めて、「採用」のエントリーを増やしたいのか?
- 既存のお客様への「サポート」の手間を減らしたいのか?

目的が変われば、やるべきことも、書くべき内容も変わります。
「なんとなく」の運用から脱却し、ビジネスに貢献する「戦うホームページ」へと生まれ変わらせるために、まずは社内で「このホームページのゴールはどこだろう?」と話し合ってみてください。
- ヤマダ
- 次回は、この「ゴール設定」について、より具体的で無理のない目標の立て方をご紹介します。 「ウチの会社には無理だ……」と諦める前に、まずは小さな一歩から始めてみましょう。